みなさん、毎日どんなお茶を飲んでおられますか。

 

私は今までお茶は買うもの。と思って生活してきました。
ショッピングセンターで大袋入りのものを買ったり、お茶の専門店でたまに買ってみたり。

 

下北山村は、一番茶だけを摘んで作ったばん茶が特産品として有名です。
日頃からばん茶をお家で飲むという話や、茶粥にするというお話を聞いていたのですが、
下北山村にもお茶農家さんがいて、村の人が買って飲んでいるのだと思っていました。

 

ある日、お茶摘み手伝いに来る?というお誘いをいただいたのです。

私から自然と出てきた言葉。
「あ、ご実家はお茶農家さんなのですね!」

 

にこりと笑いながら、違うよと教えていただき、よくよく聞いてみると
なんと。
各々の家庭でお茶摘みを行い、多い家だと一年間に飲む分のお茶をこの時期に作ってしまうのだとか。

まずお茶って家で作れるんだ!と驚嘆し、下北山村の人びとにとって当たり前の習慣・文化になっていることにさらに驚きました。

 

ではここから先日のお茶作りの体験を写真とともに。
山岡さんに教えていただきながら作りました。

 

まず私が摘ませていただいたお茶の木がこちら

そう、道路脇に並んで生えるこの木がお茶の木なのです。
こんな風に生活の一部のように道沿いに植えられているとは・・・

 

 

お茶の新芽は潤っていてとてもツヤツヤ。
生き生きとした新芽をプチプチと摘みながら美味しいお茶にするよと心の中で話かけているとあっという間。

 

 

午前中に3人で摘んだ量は2カゴ分。
なかなか摘むだけとなめていたけど重労働でした。
(このカゴは代々使われている手作りのものらしく、木を薄くして編んであるのです。素敵。)

 

 

各家庭にセットであるという大きな鍋で葉を炒ります。
だんだんとしんなりすると共に青い葉の匂いからお茶の香りに近づいて来ました。

 

ゴザの上でお茶を揉んでいると葉の成分なのか、べたつきが。
山岡さんのお父さん曰く120回揉まないといけないのだとか。

 

 

ザルに開けてさらに捻をかけます。

 

 

最後にゴザの上で数日天日干しします。
ちなみに隣の濃い色の茶葉は前日に摘んで干されたもの。
1日でこんなに姿が変わってしまうのですね。

 

 

そして下北山茶は飲む前にも一手間が。

茶葉を軽く空炒りするのです。

キッチン全体に広がる香ばしい香り。

 

 

お気に入りの湯のみで飲む、自分で摘んだお茶はより一層おいしく、贅沢な時間です。

香ばしい香りだけでなく、ほんのり甘みを感じるのは少し贔屓なのかもしれません。

 

 

 

四月末から五月の間でお茶がいい摘み時になるのは一週間程度。

摘み時のよく晴れた日には村内の至る所でお茶を摘む人の姿を見かけます。

畑の中に植えてあったり、道の端に生えている木をご近所さんと分け合いながら摘んだり。

下北山村内の地区同士でも、少し作法に違いはあるようで、例えば干し終わったらすぐに飲む地域もあれば、お盆が過ぎるまで寝かす地区もあるのだとか。

 

 

実際にお茶を一通り作ってみて、その工程は私の中で決して楽ではありませんでした。

 

しかし、なぜ毎年手間暇かけて作るのか。

「ここで作った、このばん茶が一番美味しいからだよ。」

と。

 

 

下北山村の土地ならではのお茶作りに、各家庭で代々引き継がれて来た我が家の工夫。

さらに自分の手で愛情を注ぎ込んで自給自足して作ったお茶を飲む人びと。

そんな下北山村の丁寧な暮らしに私もお茶を通して触れることができました。

 

 

BIYORIでは出来立ての新茶をご用意してお待ちしておりますので、ぜひお立ち寄りくださいませ。

(なくなり次第終了です、すいません)

 

気をつけて歩いてみるとBIYORIの近くにも誰かが植えたのであろう石垣から生えるお茶の木。

 

 

カテゴリー: 下北山村のコト

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